桐生2位「9秒台でシーズンを終わりにしたかった」

全日本実業団対抗選手権・第3日目 男子100メートル決勝 10秒01で優勝した山県(中央)、左は2着の桐生、右は3着の川上(撮影・上山淳一)

<陸上:全日本実業団対抗選手権>◇最終日◇23日◇大阪・ヤンマースタジアム長居◇男子100メートル決勝

自己記録9秒98を誇る社会人1年目の桐生祥秀(22=日本生命)が無風の条件下、10秒22の2位でシーズンを終えた。

今季は10秒0台を記録できず「10秒0台じゃないのは高3からでは初めて。(10秒)0台か、9秒台でシーズンを終わりにしたかった。物足りないというか、ふがいなさがある」と正直な思いを口にした。

今季通して満足できなかったのは爆発力だった。この日も10秒01で3連覇した山県亮太(セイコー)を追う展開となったが「山県さんが見えたけれど、地力がなかった」。

シーズン序盤から「山県さんを見て『日本記録がもうちょっと続くといいな』とか思っていた。負けを認めていたということ」。走りにおいても「考えて走るということはできていたけれど、パワフルさ、スピード、爆発力を欠いてしまった」と課題が生まれた。

20年東京五輪までは2年を切り、今季の学びを残り2シーズンで生かすことが求められる。「吹っ切れました。挑戦者としていきたい」。オフを経て、19年春にまた成長した姿を見せる。