太ももにゼッケン貼るサニブラウン、理由明かした

優勝したサニブラウン・ハキーム(撮影・栗木一考)

<とっておきメモ>

男子100メートルは9秒97の日本記録を持つサニブラウン・ハキーム(20=フロリダ大)が、“向かい風最速”となる10秒02(向かい風0・3メートル)で2年ぶり2度目の優勝を果たした。自身3度目の9秒台は出なかったが、中盤から抜けだして2位以下に大差をつけた。向かい風の状況下では日本最速でゴールを駆け抜け、秋の世界選手権(ドーハ)の代表に内定した。桐生祥秀(23=日本生命)は10秒16で2着。3着は小池祐貴(24=住友電工)で10秒19だった。

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サニブラウンには走りの力強さ、ストライドの大きさ以外にも、他の選手とはまったく異なる点がある。レーンの番号を記すゼッケンを張る場所だ。ゼッケンは一般的なスプリンターはユニホームのタイツやハーフパンツの側面に付ける。しかし、サニブラウンは太ももにダイレクトに貼っている。決勝に出場した選手で1人だけだ。一見、走りの邪魔になるようにも思えるが…。それを問われると、「汗をかきすぎて、ユニホームに貼ると取れちゃうんですよ」と笑顔で説明。そこにはちゃんと理由が存在していた。