藤本が日本人最高2位も五輪条件満たせず 福岡国際

福岡国際マラソン スタートする藤本拓(21)(撮影・今浪浩三)

<MGCファイナルチャレンジ兼福岡国際マラソン>◇1日◇平和台陸上競技場・香椎折り返し(42・195キロ)

東京オリンピック(五輪)代表条件を満たす選手は出なかった。日本人最高は2位だった藤本拓(30=トヨタ自動車)で、タイムは2時間9分36秒だった。日本記録を上回る2時間5分49秒以内の条件に届かなかった。

今大会は最後の1枠の20年東京オリンピック代表選考も兼ねる。日本記録更新と目標が明確なレースは、先頭集団が1キロ3分を切るハイペースで展開した。日本人では自己記録2時間7分57秒の藤本、佐藤悠基(33=日清食品グループ)、市田孝(27=旭化成)が先頭集団に付けた。10キロを29分48秒で走り、20キロの通過は59分42秒。日本新記録を上回るペースだった。

ただ気温はスタート時で18度以上。予報以上に日差しも強くなった。じりじりと体力は奪われた。中間点付近からサバイバルが始まった。海外勢も少しずつ脱落した。

25キロすぎ。粘っていた市田が5人の先頭集団から脱落。ハイペースで飛ばしたが、限界だった。そして27キロ付近では佐藤も遅れた。

藤本は2時間5分26秒の自己記録を持つエルマハジューブ・ダザ(28=モロッコ)との一騎打ちになった30キロを1時間29分33秒で通過し、ペースメーカーも外れた。しかし、ここからが日本記録、世界のレベルの壁だった。30キロすぎでダザに引き離され、単独走に。日本記録には届かなかった。

マラソンの五輪代表は9月15日のマラソン・グランドチャンピオンシップ(MGC)で、優勝した中村匠吾(27=富士通)と2位だった服部勇馬(26=トヨタ自動車)が内定。残る1枠は福岡国際、東京、びわ湖毎日の3大会の中で2時間5分49秒以内が条件。その中の最速選手が最後の1人に決定する。該当者がいない場合は、MGCで3位だった大迫傑(28=ナイキ)が代表となる。