<陸上:第64回全日本実業団対抗駅伝(ニューイヤー駅伝)>◇1日◇群馬県庁前発着(7区間100キロ)◇37チーム
東京オリンピック(五輪)男子マラソン代表に内定している服部勇馬(26=トヨタ自動車)が、五輪イヤー初陣で意地を見せた。
左太もも裏痛を抱えながらも、5区(15・8キロ)でトップでたすきを受けると序盤からトップギアで力走。区間賞を獲得した2位村山謙太(26=旭化成)の猛追をかわし、村山とわずか7秒差の区間3位の好タイムでトップでたすきをつなぎ、準優勝に貢献した。旭化成が4時間46分7秒の大会新記録で4連覇を達成し、歴代最多の優勝回数を25に伸ばした。
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口は開き、上体が揺れた。服部は、11キロまでの快走がうって変わり、苦悶(くもん)の表情を浮かべながら足を動かした。一時は16秒あった2位村山謙との差は5秒になった。それでも中継所にトップで入る姿に、五輪代表の意地を漂わせた。区間3位と決して悪くない記録で、たすきをつなぎ終えた。ただ左足を引きずって控室に消える姿には、自身も予想外の展開だったことを示していた。
実は左太もも裏は、3週間前に炎症を起こしていた。佐藤敏信監督と相談し、チームの4年ぶり、自身入社後初の優勝に向けて、出場を決断。3区で区間新の西山雄介、4区で区間4位の大石港与がつくったトップのたすきに応えるために、序盤からハイペースな展開に挑んだ。佐藤監督から、相手のチームに勝負をあきらめさせるような快走を期待された。安定したペースを刻む自分の長所ではなく、積極的に飛ばすチャレンジを貫こうと心掛けた。
左太もも裏の違和感で、11キロ以降は我慢のレースとなった。東京五輪を控える中で、けがのリスクもあった。それでも服部を突き動かしたのは支えてくれる人たちの存在。「苦しい場面でも周りの人たちの思いを胸に走り切った。今やれるだけの走りはできた」と感謝とともに胸を張った。
五輪イヤーの今年。五輪代表に内定している服部にとっても、重要な年となる。大会本番に向けて、どんな年にしていきたいかと質問されて「(五輪は)内定をいただいている。けがなく良い練習をして本番に臨みたい」と夏を見据えた。【平山連】