学法石川・大河原萌花が大会新V ライバル米沢を追う/1500メートル

福島県高校総体・女子1500メートルで大会記録を塗り替え優勝した学法石川・大河原

<陸上:福島県高校総体>◇第2日◇29日◇いわき陸上競技場

学法石川・大河原萌花(3年)が、女子1500メートルで4分24秒62の8年ぶりの大会新をマークした。

東北のライバルに追いつき、追い越していく。学法石川の大河原が女子1500メートルで13年の大会記録を2秒塗り替え、自己ベストも5秒更新して優勝。中学時代から、昨年の日本選手権1500メートルを高校生ながら4分15秒62の好タイムで準優勝した仙台育英(宮城)米沢奈々香(3年)を意識。その背中を必死に追う。

残り1周の鐘が鳴った瞬間、一気に加速した。トラックにある掲示板でタイムを確認。「このタイムで通過すれば、これぐらいでゴールというのが頭の中にあり、あと何秒で行ければ大会新だとペースを上げました」。左足に痛みを抱えていたが、「強い気持ちで」と後続を引き離し、笑顔でゴールに飛び込んだ。

レースはハイペースで進み、序盤は2、3番手の位置からトップをうかがった。「1周目できついかもと思ったが、走るうちに足が動き、1000メートルを通過した時点でいけると」。大会直前、普段はやらない1500メートルを2本走るメニューをこなし、1本目は4分40~45秒、2本目は4分35~40秒のペースに設定。スピード練習が生き、「今回は自己ベストも出せたし、良かった」。目標の4分25秒切りを成し遂げた。

大河原は福島・矢吹中時代に全中の800メートルで、17年は準優勝、18年は4位の実力者。18年の全中1500メートル女王でもある米沢に刺激を受け、「一番は奈々香ちゃんに負けないという思いでやっています。もっと差を縮めたいし、できれば勝ちたい」。来月の東北高校陸上では米沢と互角に渡り合う。【山田愛斗】