陸上の世界選手権東京大会が13日、国立競技場で開幕する。7月の日本選手権では、男子やり投げの崎山雄太(29=愛媛競技力本部)が日本歴代2位&今季世界5位となる87メートル16で優勝した。それでも、89年溝口和洋の日本記録には44センチ届かず。あらためて、溝口の記録の特筆さが際立った。
その溝口には数多くの伝説がある。代名詞はハード練習。12時間連続で筋トレをして2~3時間休み、再び12時間の筋トレをしたとされる。足の神経回路を発達させるため、足だけで目玉焼きを焼こうとした逸話も。市販のゴルフクラブはシャフトが柔らかすぎるため、素振りだけで折ってしまったこともある。
極めつきは「測り直し」だ。89年に米国の大会でビッグスロー。最初の計測は「87メートル68」で当時の世界記録87メートル66を上回った。だがまさかの測り直しが行われ、今ものこる日本記録87メートル60(当時の世界歴代2位)に修正された経緯がある。
五輪出場は84年ロサンゼルス、88年ソウル、世界選手権は3度出場して87年に6位。36歳の引退後は、ハンマー投げの室伏広治らをボランティアで指導した。