「リレー侍」こと陸上男子400メートルリレー代表が、聖域なき改革に着手した。11日、都内で練習公開。来年9月の世界選手権北京大会の出場権獲得を目指す中でバトンパスの変更を決断。今季はお家芸の「アンダーハンド」を封印して、一般的な「オーバーハンド」を試験導入する。19年世界選手権の銅メダル以来、世界のメダルから遠ざかる中で、日本の代名詞だったバトンパスにメスを入れる。
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いつもと違って、上から下だった。多田が、桐生が、小池が日本のお家芸であるアンダーハンドではなく、一般的なオーバーハンドでバトンパスを繰り返した。01年に導入し、五輪では08年北京、16年リオデジャネイロで銀メダルをもたらした得意技を封印した。
オーバーハンドは小、中学校でも使う一般的なもの。日本陸連短距離担当の信岡沙希重ヘッドコーチは「近年のオーバーハンドのデータが少ない。アンダーがベストである根拠や日本にしかできないバトンパスを探りたい」と説明した。
走力で劣る日本が、世界の強豪と戦うために、難易度が高いアンダーハンドの技術で差を埋める-。ただ日本は19年以来世界大会の表彰台に届いていない。オーバーハンドは、選手同士が重なるように接近するアンダーハンドに比べて、互いの腕を伸ばすことで距離を稼げるメリットがある。その反面、腕を上げて走るために加速しにくいというデメリットもある。
導入は、18年にバトンの受け渡し区間「テイクオーバーゾーン」が20メートルから30メートルに伸びたこと、選手の走力の向上、混合リレーへの対策という側面もある。18日ダイヤモンドリーグロンドン大会で実戦投入する。 アンカー小池は「どこかのタイミングでやるべきだと思っていた。アンダーのままでもいいと思うが、1回フラットな視点でやるのは長い目で見るとプラスになる」と試験導入をポジティブに捉えた。変化を恐れず、新技を磨くことがリレー再建の近道となる。