【解説】陸上ハーフマラソン競歩で警告頻発の背景は?優勝候補もまさかの失格となる事態

ハーフマラソン競歩 銀メダルとなり悔しさをあらわにする山西利和(撮影・宮地輝)

<愛知・名古屋アジア大会:陸上>◇23日◇男子ハーフマラソン競歩◇愛知県庁・名古屋市役所周辺コース

陸上の幕開けとなったハーフマラソン競歩。男子は世界記録保持者の山西利和(31=愛知製鋼)が、1時間28分1秒の2着で自身2度目の銀メダルとなった。

今回のレースでは歩型違反の警告が頻発。先頭争いをしていた優勝候補の中国選手が4枚目の警告となり失格となる事態も起きた。

11キロ以降に3枚目の警告が出され、2分間のペナルティーエリア内の待機となった山西は「そんなに悪いのかな」と疑問を感じていた。ただ、「人数が少なくて、集団も少ないし、エリアの審判も多かった。ちょっと自分の認識とのズレがあるのかもしれない」とも言っていた。

競歩には左右どちらかの足が常に地面についていなければならないことや、地面に前足がついた瞬間から足が地面と垂直になるまでひざを曲げてはならないというルールがある。

今回は男女混合レースで行われ、男子9、女子8の計17選手が出場した。

大会の規模感の違いはあるが、昨年9月の世界選手権東京大会男子20キロに出場した52選手に比べると、圧倒的に少ない。

日本陸連の資料によると、ロードの競歩では1種目あたり9人の審判を置くとされている。今回のケースで言えば、男女同時並行のため18人前後が配置されるという。

そのため、マンツーマンの状況が生まれ、よりシビアな歩型を評価されることにもなりやすい。

ペナルティーによるタイムロスが響き、4位入賞だった吉川絢斗(23=富士通)もその視線を感じていた。しかし、「これが競歩のルールですし、これが全てかな」と結果を受け入れている。

また、混合レースで男女間で動きの差があることも背景にあるという。

タイムだけではなく、フォームの評価も勝利の条件となる独特の種目。その難しさを物語ったレースとなった。