<第103回箱根駅伝予選会>◇17日◇東京・陸上自衛隊立川駐屯地~立川市街地~国営昭和記念公園◇ハーフマラソン(21・0975キロ)
鉄紺復活へ、力強く再出発した。21年ぶりに予選会に臨んだ東洋大が、10時間31分30秒で貫禄のトップ通過を果たした。就任18年目で初めて予選会を指揮した酒井俊幸監督(50)の下、宮崎優(3年)が1時間1分5秒で日本人トップの個人4位に入り、チームをけん引した。山梨学院大のキピエゴ(4年)が1時間0分48秒で2年連続の個人トップとなった。本戦は来年1月2、3日でシード10校、今回の予選突破10校、関東学生連合の計21チームが出場する。
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文句なしのトップ通過が告げられると、宮崎は張り詰めていた緊張がほぐれたように、口角を上げた。この日は序盤から東農大・前田和摩とともに留学生に食らいつく。17・4キロの折り返し後に仕掛ける計画だったが、余力を感じて17キロ過ぎにスパートし、前田を突き放した。「前田さんは強いので、負けたくない気持ちがあった。思っていたよりも体が動いたので、ここは行こうと強気で仕掛けました」。自ら勝負を動かした快走は、新たなエース誕生を予感させた。
晴らしたい悔しさがあった。前回箱根は山登り5区で区間15位。「箱根の借りは箱根で返さなきゃいけない」。練習前の体づくりや練習後のケアを見直し、夏は継続して走り込んだ。
通算4度の総合優勝を誇る東洋大は、今年1月の箱根で総合14位。20年続いたシード権を失った。それだけに、酒井監督は何度も手をたたき、「今日はホッとしました」と安堵(あんど)の表情を浮かべた。
選手時代に3度走った予選会も、09年の監督就任以来、指揮するのは初めて。持久力強化を例年より早めるなど、練習予定を練り直した。「予選会ってこんな大変なんだな」。難しさを知った指揮官は「監督としてもようやくスタートラインに立ったかなと思います。18年目ですけど」と笑顔を見せた。
「過去に戻ればいいんじゃなくて、過去のやってきたことをさらに進化させる」と酒井監督は本戦を見据える。宮崎も「『その1秒をけずりだせ』というスローガンがある通り、地道にしっかりみんなで強いチームを作っていきたい」。つかんだ出場切符を自信に変え、新たな鉄紺のタスキをつなぐ。【栗林真菜】