<全日本大学駅伝>◇1日◇熱田神宮西門前~伊勢神宮内宮宇治橋前◇8区間106・8キロ
10月の出雲駅伝で関東勢最下位の11位だった青学大が4位で8年ぶり3度目の優勝を逃した。来年1月の箱根駅伝4連覇に向けて、収穫と課題のあるレースとなった。
補欠なしの8人ギリギリで挑み、1区から順に椙山一颯(2年)-石川浩輝(2年)-松田煌希(3年)-黒田然(3年)-小河原陽琉(3年)-飯田翔大(3年)-平松享祐(4年)-鳥井健太(4年)を配置。
2年連続出走となった1区椙山が9キロ過ぎから早大ルーキー本田桜二郎とのスパート合戦を制して区間賞スタート。しかし、出雲1区2位で好走した2区石川が7キロ過ぎで先頭集団に離された。3区中継時にはシード圏外の9位に沈んだ。
だが、今回の青学大はひと味違った。
3大駅伝デビューとなった3区松田が区間5位でシード権ギリギリとなる8位に押し上げると、「シン・山の神」ことOB黒田朝日を兄に持つ4区然も4人抜き。一気に4位までジャンプアップした。5区小河原、6区飯田の箱根経験者コンビも前回覇者の駒大との3位争いを繰り広げた。
全6区間を6選手だけでつないだ出雲路に続く思い切った「補欠なし采配」。10月31日の前日会見で原晋監督(59)は「実は8人しか連れてきていない」と衝撃告白をしていた。
補欠の主将・中村海斗(4年)や箱根駅伝7区経験者の佐藤愛斗(3年)らを今回の遠征から外した。
1人でも体調不良やケガで欠ければ棄権となる背水の陣。チームスポーツを度外視した異例の采配に隠された背景には来年1月の箱根4連覇を見据えた考えがあった。
指揮官は「各種大会を軽視しているわけではない」と前置きした後、「箱根駅伝には全員が100%で出たいと思っている。補欠で来て練習が抜け落ちると、(ピークが)箱根駅伝に合わなくなる」と説明していた。
恒例の作戦シリーズでは「やるぜ大作戦」を発令。
「もう、やるしかない。全日本大学駅伝から巻き返しを図り『やるじゃないか!強いな!』という印象を与えたい」
誰ひとり絶対に失敗が許されないレースでフレッシュグリーンのタスキをつないだ経験を、通算10度目の箱根制覇につなげていく。