アメフトXリーグ、オール三菱ライオンズのチアリーダーは、ダイナミックさとコミカルさを併せ持ったパフォーマンスでスタジアムを盛り上げる。チアリーディングの華ともいえる迫力あるスタンツを披露したかと思えば、コミカルなマッチョダンスやキャッツダンスでファンを沸かせている。

「らいおんちゃん」の愛称で親しまれるオール三菱ライオンズチアリーダー
「らいおんちゃん」の愛称で親しまれるオール三菱ライオンズチアリーダー

「オール三菱ライオンズチアリーダー」は、「らいおんちゃん」の愛称でファンに親しまれている。チアの見どころの1つが、ハーフタイムショーのスタンツだ。人の上に人が乗ったり、人を空中に飛ばすような基本の組み技だけでなく、スーパーマンが空を飛んでいるポーズを演出するなど、工夫を凝らして新たな技をつくり出している。

試合中にサイドラインで踊るダンスはコミカルだ。フィールドゴールが決まった時にはマッチョダンスを披露し、力こぶを作った腕でポーズを取る。オフェンスがナイスプレーをした時にはカンフーダンスを踊り、ディフェンス時には「ニャ~オ」と言いながらキャッツダンスを披露する。

ファンを沸かせるキャッツダンス
ファンを沸かせるキャッツダンス

チアとファンが同じポーズを取ったり、一緒に声を出すことで、スタンドがどっと盛り上がる。キャプテンのAIRIは「ファンに声援を送りたいと思ってもらえるような、私たちにしかできないパフォーマンスをすること。それがチームの勝利につながると思います」と話す。

ハーフタイムショーの選曲にもこだわっている。今年の秋シーズンは、ドラマ「コンフィデンスマンJP」のオープニングテーマ曲「We are confidence man」を使用。軽快な音楽に乗せて、迫力あるスタンツやステッキを使ったダンスを披露している。統一感がありつつ、メンバー1人1人の個性が際立つような構成づくりを意識しているという。

Xリーグは今季から新方式を採用。「X1 SUPER」が事実上のトップリーグとなり、ここに所属する8チームが社会人日本一を争う。オール三菱ライオンズは昨季、ワイルドカードプレーオフを勝って「X1 SUPER」入りを果たした。今季の相手は強豪ばかりだが、AIRIは「苦しい試合こそ応援が力になると信じ、観客席と一体になった応援をしていきたい」と力強い。【元NFLチアリーダー松崎美奈子】

スーパーマンポーズも披露する
スーパーマンポーズも披露する

◆オール三菱ライオンズチアリーダー 2000年のシーズン終了後に東京三菱銀行センチュリアンズと東京海上ドルフィンズの実業団同士の合併第1号として「ライオンズ」が誕生した際に、両チームのチアが合わさり誕生。03年に三菱電機ソシオテックスを加えて「オール三菱ライオンズ」が誕生した際に、現在の名称となった。本拠地は東京都八王子市。現在メンバーは12人。トライアウトを年に2回開催し、メンバーを決定している。