勝新太郎

伝説のがん告白会見。下咽頭がん公表の席上でタバコをふかす勝新太郎。どこまでも話題を提供してくれる大スターだった
伝説のがん告白会見。下咽頭がん公表の席上でタバコをふかす勝新太郎。どこまでも話題を提供してくれる大スターだった

二度とこんなスケールの大きなスターは出てこないだろう。勝新太郎。「もうパンツをはかない」は、犯罪を犯した容疑者の口から出る言葉とは思えないが……名言として残っている。1990年1月、ハワイの空港で下着にコカインとマリフアナを入れていたとして逮捕された。「気付いたら(パンツの中に)入っていた」と会見。そんな訳ないだろっ、とツッコミたい。482日ぶりの帰国を前にした機内で「――俺の代わりはいない」と発言した。執行猶予4年の判決が出て芸能活動を再開したが、96年11月に下咽頭がんを公表。その会見でも「医師に止められている」と言いながらタバコに火を付けた。どこまでも千両役者、97年6月21日の死の直前まで勝新を演じていた。(/_;)

<芸能・1991年5月13日掲載>