静岡県は1月31日、実行委員会選出の東京オリンピック(五輪)聖火ランナー内定者を追加発表した。アイドルグループ「ももいろクローバーZ」の百田夏菜子(25=浜松市出身)と俳優別所哲也(54=島田市出身)を推薦枠で選んだ。「努力すれば夢を実現できる」というメッセージを発信するグループランナー10人に、昨年の高校自転車全国2冠の日高裕太(静岡北2年)や昨夏の全中陸上男子400メートルリレー優勝の吉田中の4人らを選出した。聖火リレーが県内で行われる6月24~26日のうち、今回発表の12人は初日に走る。

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聖火ランナーに決定した日高から、思わず笑みがこぼれた。1度は公募での応募も考えた大役が、推薦ランナーとして実現。「競技者としてオリンピックは憧れの舞台だし、この先の人生で東京開催がもう1度あるかはわからない。何かに携わりたいと思っていたので、素直にうれしいし、楽しみ。選んでもらった感謝の気持ちを持って走りたい」と、声を弾ませた。

高校入学から自転車競技を始めて、もうすぐ2年。昨年には、スプリントの種目で全国選抜と全国総体の2冠を達成した。成長著しい17歳は、今年10月に日本競輪選手養成所を受験予定で、夢を「競輪選手」と「2028年ロサンゼルス五輪出場」と定める。「聖火ランナーで得られる経験は自分にとって、とても大きいと思う。競技面にも生かしていきたい」。“東京経由”でロサンゼルス五輪へ-。自身の夢も胸に聖火をつなぐ。【前田和哉】