フィギュアスケート男子で世界ジュニア選手権2連覇の中田璃士(18)が29日、東京・品川プリンスホテルで会見し、10月1日付で西武グループ所属となることを発表した。今季からシニアに転向した次代のエースが、縁の深い社名を背負う。
新たな支援を受け、30年フランス・アルプス五輪を目指す中田は、言葉に決意を込めた。「こうして支援を受けられることはすごくうれしいですし、これからスケートを続けるにあたって、すごく助かること。4年後のオリンピックに向けては、まだスタート地点に立ったところなので、1日1日を大事にして、4年後にゴールが見えるように頑張りたい」。
西武とのつながりは、競技を始める前までさかのぼる。父でコーチの誠人さんは、璃士が生まれた08年から11年まで、西武グループが運営するアイスショー「プリンスアイスワールド(PIW)」のチームメンバーとして活躍した。自身も3歳ごろ、東京・東伏見のダイドードリンコアイスアリーナでスケートを始め、その後は西武東伏見FSCに所属して腕を磨いた。
「パパがプリンスアイスワールドの仕事をしていて、自分がスケートを始めたのがダイドードリンコアイスアリーナ。また西武さんと一緒に、自分の夢に向かっていけることがすごくうれしいです」。父についても「自分の憧れ」と語った。
22年に千葉・船橋のMFアカデミーへ拠点を移した後も、縁は続いた。同年7月にはPIWの東京公演にゲスト出演。その後も同ショーの舞台に立ち、今年7月の横浜公演にも出演した。西武グループからは以前からスポンサーとして支援を受けており、今回、競技上の所属も「西武グループ」となる。
西武グループから連想するものには、PIW、ダイドードリンコアイスアリーナ、埼玉西武ライオンズを挙げた。大きな看板を背負うことにも「プレッシャーにはなっていなくて、ここからワクワクしている気持ちが強い。ここから頑張りたい」と前向きに受け止めた。
23年ジュニア・グランプリ(GP)ファイナルで初優勝。24、25年に全日本ジュニアを連覇し、世界ジュニア選手権も25、26年と2年続けて制した。24年全日本選手権では2位に入った。シニア初年度の今季は、GP第2戦スケートカナダと第6戦NHK杯に出場する。
目指すのは、次の世代から憧れられる存在。「将来、オリンピックに出る夢がかなった時に、これから上がってくるジュニアの選手や、これからスケートを始める選手に、自分の演技を見て『このような選手になりたい』という憧れを持ってもらえたら、とてもうれしいです」。父から続く西武との縁を力に、シニアの舞台で飛躍を期す。