アンニョンハセヨ~。アン・シネです。だんだん寒くなってきましたね。でも、空気が澄んで、ゴルフ場は気持ちいいですよ。あったかくしてプレーを楽しんでくださいね。さて「サランヘヨゴルフ」、今週は「ヒストリー第7章。日本ツアーの仲間たち」です。すてきな日本の選手たちの話を、アナタだけにお聞かせします。


インタビューに答えるアン・シネ
インタビューに答えるアン・シネ

17年に初めて日本でプレーしたワタシを、日本の仲間たちはとても優しく受け入れてくれました。中でもすごく尊敬している1人が上田桃子サン。桃子サンは覚えていないかもしれませんが、実はもっと前に韓国で一緒にプレーしたことがあったんです。まだあの年齢(32歳)なのに、日本で賞金女王(07年)になってからアメリカツアーに挑み、また帰ってきて日本でプレーするという経験を積んでいるのはスゴいことだと思います。ずっと前に進み続けている選手だし、マナーもよくて礼儀も正しい。学ぶところがとても多いです。


17年ほけんの窓口レディースで、左からイ・ボミ、上田桃子、アン・シネ
17年ほけんの窓口レディースで、左からイ・ボミ、上田桃子、アン・シネ

他にも尊敬する人はすごく多いんですが、もう1人挙げるとしたら、有村智恵サンでしょうね。アマチュア時代、私がニュージーランドの国家代表として試合に出ていた頃、智恵サンも同じ試合に出ていたことをよく覚えています。彼女のパフォーマンスを幼い頃から見ていますが、本当に素晴らしい。

桃子サンと同じようにアメリカツアーを経験し、故郷、熊本に帰ってきた智恵サンに聞いてみたことがあるんです。「どうして日本に戻ってきたんですか?」と尋ねたら、こんな答えが返ってきました。「この町(熊本)が地震(2016年熊本地震)に襲われた後、私の力で何か変わることがあるなら助けたいと思ったから」。その言葉を聞いて、智恵サンがどれだけ熊本を愛しているかがよくわかりました。そして、その智恵サンの活躍が地域を奮い立たせてくれているというのも強く伝わってきたんです。

会話? もちろん英語ですよ。智恵サン、すごく英語が上手なんです。今年はサマンサタバサ・ガールズコレクション・レディースで復活優勝もしたし、来年の活躍がすごく楽しみですよね。


7月、サマンサタバサ・レディースで優勝した有村智恵
7月、サマンサタバサ・レディースで優勝した有村智恵

日本でプレーしている韓国選手は、私のほかにもたくさんいますが、みんな日本の選手と仲良くしています。練習ラウンドを見てもらえばわかると思いますが、日本、韓国、もちろんほかの国の選手も入り交じってプレーしています。試合前のコースチェックが目的ですが、お互いにゴルフの話をしたり、世間話をしたりしているところが見られるはずです。そんな風に私たち外国人選手がツアーに溶け込めるのも、日本人選手たちが快く受け入れてくれるから。ありがたいな、と思っています。


 ◆取材構成=遠藤淳子(清流舎)

 ◆撮影=河野匠

 ◆取材協力=ザ・インペリアルCC(茨城・稲敷市)