河本結(2018年8月31日撮影)
河本結(2018年8月31日撮影)

国内女子ゴルフ下部ツアーとなる19年ステップアップツアーが26日から開幕した。

今週の開幕戦、ラシンク×リシュリュRKBレディース(福岡県ザ・クイーンズヒル)を皮切りに20大会が開催されるが、うち3日間大会(一部を除く)の18大会は、新たに従来の世界ランキングポイントに6ポイントが加算される。日本女子プロゴルフ協会(LPGA)によれば、今回のポイント付与で、選手に2つのメリットがあるそうだ。

まず昨年までと比較し、選手への配分ポイントは1・5ポイントがプラスされる。またポイントが配分される選手は14人から20人に増加。選手個々の世界ランキングが上がることで、さらなる大会ポイントの増加も期待できる。LPGAのシミュレーションでは、18年ステップアップツアーで年間4勝を挙げた同ツアー賞金女王の河本結(20=エリエール)が19年で施行されるポイント増を得た場合、18年ツアー終了時(18年11月時点)の世界ランキングが239位から180位程度にまで上昇するという試算が出たという。計算通りなら実に50位近くもジャンプアップすることになる。

これまで米下部ツアー、中国女子ツアー、台湾女子ツアー、欧州下部ツアーの4ツアーのみ付与されていたボーナスポイント。17年に世界ランキングのポイント加算の対象になってから2年後の導入はステップアップツアーの実績が評価されてのものだという。このボーナスポイント付与で、ツアーの価値、競技力の向上も期待できるだろう。

さらに、何よりオリンピック(五輪)の出場選手の選考は世界ランキングが反映されるだけに、大きな意味がある。決して可能性が高いわけではないが、日本の下部ツアーからでもオリンピックを目指せる「道」ができたことになる。

少しでも世界ランキングをアップできるチャンスが広がったことで、ステップアップツアーの戦いも一層、激しさを増しそうだ。【藤中栄二】(ニッカンスポーツ・コム/ゴルフコラム「ピッチマーク」)

河本結(2019年3月7日撮影)
河本結(2019年3月7日撮影)