石川遼(24=CASIO)が10バーディー、3ボギーの63をマークし、通算11アンダー、199で単独トップに立った。10バーディーは当時世界主要ツアーとしては最少ストローク「58」を出し逆転優勝した10年中日クラウンズ最終日に次ぐ、自身2番目の記録となった。

 首位タイからのスタート。3番で7メートルのバーディーパットを沈めて抜け出すと、一気に加速。前半で3つスコアを伸ばし、10番パー4では残り140ヤードからの第2打をピッチングウエッジでピン横50センチにつけるスーパーショットでバーディー。14番からは4連続バーディーも決めた。「世界のトップ選手と比べるともっと無駄をなくして、精度を高くしないといけないけど、今の自分にできるベストのスイング。無心になれた」とうなずく。

 2位の小田孔明(37=プレナス)とは3打差。2位と3位も3打離れており「トップタイの自分が7アンダーで回った時点で単独トップになるのはおかしくない。驚いたのは、孔明さんと3位の差が3打もあること。7(アンダー)が数人、6(アンダー)が数人いると思っていた」。昨季賞金王との一騎打ちの構図に驚きを隠せなかった。

 これで初の日本タイトルに王手をかけた。「(日本タイトルは)あまり意識はしていません。明日はどこまで思い切りよく打てるか。自分との戦いになる。来年アメリカでそれをやるためには、日本でできないと。日本でできれば、アメリカでできない理由はない」。15年を華やかに締めくくって、米ツアーでの戦いに弾みをつけるつもりだ。