初のメジャー制覇へ、星野陸也(23=フリー)が上々のスタートを切った。5バーディー、3ボギーの69で回り、2アンダーで2位。前週予選落ちしたことから球を替えるなどして調子を戻し、悲願の日本一のタイトルを射程圏に入れた。賞金ランキング2位の石川遼は、2バーディー、5ボギー、1ダブルボギーの76で回り、5オーバーの72位と出遅れた。ブレンダン・ジョーンズ(オーストラリア)が首位に立った。

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ラウンド後、星野は苦笑いで上がってきた。開口一番、「いや~、くそ~。最後の最後でやられたぁ」。後半の4ホールで3つスコアを落とし、悔しさをにじませた。とはいえ、アンダーで回った選手は120人中たった6人。超難関コースで2アンダーの2位発進し「最低限、良かった。良い初日を迎えられたかな」と納得した。

グリーン上で苦戦する選手が続出したが、3番パー5でバーディーを奪うと、4、5番はそれぞれ3メートルを沈めたが、これで終わらなかった。6番パー3では、約1メートルの上りのバーディーパットを決め、同コース初、自身も9月のKBCオーガスタ以来の4連続バーディーで一気に順位を駆け上がった。

先週のブリヂストン・オープンは78位。調子を崩していたが、使用球をスピン性能が高い「スリクソン Z-STAR」から、以前使用していた「Z-STAR XV」に変更した。「打感もいいし、操作性も良くなった」。さらに、試合が続いていたこともあり、見えない疲れでショットがぶれていたことに気づき修正を施した。「筋力低下がすごかった。トレーニングですぐに酸欠になった。疲れに気づけて良かった」と今大会につなげた。

現在、賞金ランキング6位で、優勝すれば他選手の順位にもよるが首位に立つ可能性もある。初のメジャータイトルへ、「勝ちたいと思う」。日本一の称号が、初の賞金王へと誘っていく。【松末守司】