4位から逆転優勝を目指した松山英樹(28=LEXUS)は、17位へと大きく順位を落とし、31度目のメジャー挑戦を終えた。1バーディー、7ボギー、1ダブルボギーの78と崩れ、通算8オーバー、288。難コースとショットの乱れに苦しんだ。

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松山は1番でダブルボギーをたたいた後に、切り替えができなかった。第3ラウンドまでの「まあ仕方ない」という顔から「何でやってしまったんだ」という顔に変わっていた。

ケプカやD・ジョンソンのような、いつも上位にいる選手が、スタート前の時点では上位にいなくて「チャンスだ」と思ってしまったのが、逆に重圧としてのしかかってしまった。もうメジャーで勝てる技術はある。あとはどれだけ平常心を保てるか。相当ショックだと思うけど、その分、次のメジャーは期待できる。

「勝負のあや」は1ホールで変わってくる。いい時と悪い時は背中合わせ。2打リードのウルフが3番でボギーをたたき、同組のデシャンボーが直後の4番でバーディーを奪って「いける」となった。最後は6打差もついた。流れというのは引き寄せられるか、離れていくか。中間はない。松山は1番で失った流れを、最後まで取り戻せず終わってしまった。(プロゴルファー、テレビ朝日解説者)