メジャー初優勝を目指す松山英樹(28=LEXUS)が2日がかりの第2ラウンド(R)を68とし、通算8アンダーでV戦線で決勝Rに入った。第2日は15番までで日没順延に。この日は残り3ホールを回り、4バーディーでボギーなし。微妙なパーパットを決め、絶妙なアプローチを駆使し、通算8アンダー、ホールアウト時点で首位と1打差暫定6位とした。

パトロン不在で静かなオーガスタに、松山の執念が漂った。バーディー直後の3番パー4。フェアウエーから残り123ヤードの第2打をミス。アプローチは寄らなかった。しかし、2・5メートルのパーパットを決めた。5番では2メートル、11番では3メートルをしのぐ。6番ではアプローチをピン30センチへ。一夜明けた残り3ホールも、18番で14ヤードのアプローチをソフトタッチでピン30センチにつけて全部パーでまとめた。

松山が第2Rを終えた時点のカットラインは通算1アンダー。今年から「首位から10打差以内」の基準が廃止されたとはいえ、予選カットが始まった57年以降で最高の通算1オーバー(79、92、95、01、09、11年)を2打も上回る勢いだ。空前のバーディー合戦。取りこぼしは禁物となる。

2日がかりの第2Rを終え、松山は厳しい表情を崩さずに話した。「気温も下がって、コンディションも変わっていたけど、いい形で終われて良かったと思う。いいプレーをする準備をしていくだけです」。耐えに耐え、さあ正念場だ。