ツアー2度目の同時出場となった石川兄弟が、明暗を分けた。今季国内3戦目の石川遼(26=CASIO)は1オーバーの73で63位発進。3バーディー、2ボギー、1ダブルボギーと不振のショットを改善できず不安を残した。アマチュアの弟航(17=浦和高3年)は同じ1オーバーだが、手応えある内容だった。賞金ランクトップの小平智(28)ら4人が5アンダーで首位に立った。
兄弟仲良く1オーバーの63位発進。だが、表情は対照的だった。17歳の弟航が「内容的にも今までのトーナメントで一番良かった」と笑顔を見せる一方で、兄の遼は「このゴルフだと何に自信を持てばいいのか分からない」と唇をかんだ。それもそのはずだ。兄は前半を1アンダーで終えながら、15番で悪いクセが出てティーショットが大きく右へ。ダブルボギーをたたくと17番もボギー。終盤に崩れてしまった。
一緒にツアーに出場するのは、昨年のRIZAP・KBCオーガスタ以来2度目。大会前に兄は「一緒に回るプロに迷惑をかけるな」と弟へゲキを飛ばしていたが…。前半を終え同スコアで、終盤は弟を1打差で追う展開になり、最終18番のバーディーで何とか並んだ。さすがの兄も「信じられなかったですね。素直にすごいなと思いました」。米ツアー出場権を逃し、いつまでも不振から抜け出せない兄。日体大受験を決め、迷いのない弟。明暗が分かれた。
今季の国内は2戦連続で予選落ちしている兄は「1回のあっというミスが、大きなミスになっている。安定感がない状態」と首をかしげ続けた。08年のプロ初優勝を含め、出場5回は全てトップ10入りしている相性のいい大会だが、予選突破は微妙。元気のない兄を横目に弟は「全然(兄に)勝てるとは思っていないです。同じ大会に出て力の差は分かるかな、と考えています」。兄の面目を保つためにも、ここから意地を見せるしかない。【益子浩一】
◆石川兄弟のツアー同時出場 16年8月のRIZAP・KBCオーガスタで初めて一緒に出場。兄遼は第1日からの首位を譲ることのない完全優勝でツアー通算14勝目。通算15アンダーと2位に5打差をつける圧勝だった。弟航は第1日82、第2日83と大たたき。通算21オーバーと参加135選手の最下位で予選落ち。兄は同大会を最後に優勝から遠ざかっている。