米国で羽ばたいた畑岡 果敢な攻めと母の支えで初V

<米女子ゴルフ:ウォルマートNWアーカンソー選手権>◇最終日◇24日(日本時間25日)◇米アーカンソー州ロジャース・ピナクルCC(6331ヤード、パー71)◇賞金総額200万ドル(約2億2000万円)優勝賞金30万ドル(約3300万円)

 NASAが米国で羽ばたいた。畑岡奈紗(19=森ビル)が大会新の21アンダー・192で念願の米ツアー初制覇を達成した。首位タイからスタートし8バーディー、ノーボギーの63で、2位に6打差をつけ圧勝した。日本勢の米女子ツアー優勝は昨年5月の野村敏京以来で10人目。19歳での優勝は12年に22歳で1勝した宮里美香を抜いて最年少。来季から2年の出場資格も獲得した。

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 待ちに待った瞬間が訪れた。最終18番。ウイニングショットとなるこの日8個目のバーディーパットを決めて、畑岡はキャディーと抱き合った。「去年苦しんだ分だけ、この結果はすごくうれしいです」と初勝利をかみ締めた。

 同組のL・トンプソン、リーらが伸び悩む中「自分のプレーだけに集中した」と独走で優勝争いを引っ張った。3番でグリーンのへりからのチップインバーディーを沈め波に乗った。バンカーに打ち込んだ10番、クリークに入れて1罰打の13番も、パーでしのぐ勝負強さ。5、6メートル前後のバーディーパットをことごとく決め、強さを見せつけた。

 昨年の大会は1オーバーで予選落ち。予選落ちが続きどん底にいた畑岡は、引退を発表していた宮里藍さんから「最後は自分を信じて」と励まされた。その宮里さんが最後に優勝した大会で、後に続いた。

 今季は、この大会までにトップ10が4回。5月のキングズミル選手権ではプレーオフの末、惜しくも準優勝だった。躍進の要因は、持ち味とする思い切りのいいショットを取り戻したことに尽きる。昨季はスイング改造がうまくいかず「(芯に)当たっていなくて左右にぶれていた」という。ティーショットの平均飛距離が昨季は251・12ヤードだったのに対し、今季は263・27ヤードまで伸び、フェアウエーキープ率とパーオン率も昨季の60%から今季は70%まで上昇。ピンを攻める果敢な姿勢で、ホールインワンが既に2度もある。

 そしてもう1つ、母博美さん(48)の存在だ。昨季は1人で移動の手配から、食事、練習とこなし、心身ともに疲弊した。博美さんは4月に仕事を辞めて今季ツアーに同行し、食事の世話をしている。優勝前日には好物のカレーと唐揚げを食べた。博美さんは「去年は1人で背負って、はけ口がなかった」。畑岡も「食事面とか家族のサポートが大きかった」と感謝した。

 16年にプロ転向したときに、畑岡は3つの目標を掲げた。(1)東京オリンピック(五輪)で金メダル(2)2年以内に米女子ツアーで優勝する(3)5年以内に米国メジャーで優勝する。米女子ツアー優勝の目標を達成して「次は、2勝目、3勝目とできるように。来週のメジャー(全米女子プロ選手権)も頑張りたい」。昨年引退した宮里さんに代わって、畑岡が米女子ツアーで大暴れする。