松山英樹6位浮上 8打差もメジャー初Vに望み

松山英樹(2019年5月14日撮影)

<男子ゴルフ:全米プロ選手権>◇18日◇第3日◇米ニューヨーク州ベスページ・ステートパーク・ブラックコース(7459ヤード、パー70)◇賞金総額1050万ドル(約11億6000万円)優勝198万ドル(約2億1800万円)

10位から出た松山英樹(27=LEXUS)は、5バーディー、3ボギーの68で回り、通算4アンダー、206で6位に浮上し、悲願の初メジャー制覇への望みをつないだ。

出だしの1番でバーディーを奪い幸先のいいスタートを切ったが、2番パー4で苦しんだ。ティーショットを左に曲げると深いラフに入れた。第2打は「自分でもどこにいったか分からなかった」という打球は、約18ヤード前のラフに再び入った。厳しい状況に追いやられたものの、ここで自滅しないのが松山だ。

第3打をフェアウエーに置くと4オンし、約2・5メートルを沈め、ボギーに踏ん張った。「救われました。(第3打で)フェアウエーに出てくれたので、うまくいけばボギーで上がれるなと思った。その通りうまくボギーで上がれて良かった」と安堵(あんど)した。

その後は、我慢が続き、2アンダーのままだったが、上がり2ホールでみせた。17番パー3。第1打でグリーンをとらえるとピン左奥4メートルにつける好ショットを披露し、楽々バーディー。18番パー4でも2・5メートルをしっかり沈め、2つスコアを伸ばしてフィニッシュした。「最後に2つ取れて良かったなと思います」と振り返った。

同組は、熱狂的ファンがいるリッキー・ファウラー(米国)。多くのギャラリーが集まり、騒がしいラウンドとなったが、「リッキー」の声だけでなく、「ヒデキー」の声も多く飛んでおり、「リッキーだか、ヒデキだか、分からないような声が多かったですね。応援されるように頑張りたい」と、世界一を目指し、ぎりぎりの戦いを演じる中でも、心の余裕を持って臨めているのは大きい。

12アンダーで首位に立つブルックス・ケプカ(米国)とは8打差あるとはいえ、ダスティン・ジョンソン(米国)ら4人が並ぶ2位とは1打差。「なかなかビックスコアとは言いにくいコースだと思うんですけど、しっかり伸ばして。ケプカ次第ですけど、そうなるように頑張りたいなと思います」。メジャーでは、17年の全米プロ選手権5位以来、2年ぶりの1桁着順、さらに、その先の頂点へ、最後まで攻め続ける。