松山英樹23位「上が伸びなかったらチャンスも」

<米男子ゴルフ:全米オープン選手権>◇15日(日本時間16日)◇第3日◇米カリフォルニア州ペブルビーチ・ゴルフリンクス(7075ヤード、パー71)◇賞金総額 1100万ドル(約12億1000万円)優勝賞金198万ドル(約2億1800万円)

【ペブルビーチ=桝田朗】松山英樹(27=LEXUS)のメジャー初制覇は苦しくなった。32位から出て7バーディーを奪いながら、4ボギー、1ダブルボギーと浮き沈みの激しい展開。通算1アンダー、212の23位で、11アンダーで首位ゲーリー・ウッドランド(米国)との差は10と開いた。J・ローズ(英国)が10アンダーで2位。大会3連覇を目指すブルックス・ケプカ(米国)が7アンダーで3位につけている。

いい流れに傾きそうなところで、深いラフが立ちはだかった。松山がスコアを落とした場面は必ずティーショットをラフに打ち込んだ。象徴的なホールが11番パー4。第1打をフェアウエー右のラフに打ち込むと、第2打もグリーンに届かず左のラフ。ショットのコントロールがつかずにピンに寄らず、3パットのダブルボギーとなった。

前半で2つスコアを伸ばし、前日まで2日連続ボギーの10番で会心のバーディー。さあこれからという時だった。痛恨のダボで上昇ムードは一気にしぼんだ。15、16番と連続バーディーを取ったが、続く17番でまたもラフに打ち込みボギー。順位こそ上がったが、スコアを1つしか伸ばせず、優勝が遠のいた。

「前半いいプレーができていたんですけど、後半になって、やっぱり11番のミスパットから流れが悪くなってしまいました。いいところにいかなかった」と表情は曇りがち。首位のウッドランドとは10打差がついた。全米オープンでの最大差逆転優勝は、1960年のアーノルド・パーマーの「7」が最高だ。

ホールアウト後、すぐに練習場に向かい、松山はボールを打ち続けた。「きょうみたいにたくさんバーディーを取って、ボギーを少なくできれば、まあ、上が伸びなかったらチャンスもあると思いますし…。そういうゴルフをすることがまず大事だと思うので頑張りたいと思います」。厳しい状況でも前を向いて最終日に臨む。