渋野日向子「最後も強気パット壁ドンで」一問一答1

メジャー初制覇を飾りキャディーと抱擁をかわす渋野日向子(ロイター)

<米女子ゴルフ:AIG全英女子オープン>◇最終日◇4日◇英ミルトンキーンズ・ウォバーンGC(6756ヤード、パー72)◇賞金総額450万ドル(約4億9500万円)優勝賞金67万5000ドル(約7400万円)

渋野日向子(20=RSK山陽放送)が、最終18番の劇的なバーディーパットで、日本勢42年ぶりのメジャー優勝をつかんだ。

以下、渋野と一問一答<1>。

-今の素直な心境を

渋野 やっちゃいましたね、本当に。なんで勝っちゃったんですかね。本当にいらんことしてしまった。ハハハ…。

-涙はなかった

渋野 ガッツポーズするじゃないですか、ちょっと泣きそうになるじゃないですか。でも、全く出てこなかったです(笑い)。泣きそうになるかなと思っていたら、全然(涙は)出てこなかったです。なんじゃそれ、みたいな。

-18番のウィニングパットは入る予感があったか

渋野 もう、入る予感というか、入れる気ではいたと思います。入る気がしなかったわけじゃないけど、そこまで考えている余裕はなかったけど、ガッツポーズは考えていました。

-その想定通り、ガッツポーズが出ました

渋野 想定外です。どうしようかな、どうしようかな、と思いながら打ち始めたんですけど。(入った瞬間)パターを上げるしかなかった。入っちゃったよーみたいな。ハハハ(笑い)。

-最後まで攻める姿勢を失わなかった

渋野 そうですね。最後も強気(のパット)で、壁ドンで入ったんで、やり切った! と思いました。

-前半は苦しんだ

渋野 (3番で)4パットやっちゃったんで。でもあの4パットは自分が攻めた結果で、結構オーバーしちゃいましたけど、あの距離も打ち切れた。仕方ないなと思いましたけど、段々悲しくなってきました。

-どう切り替えたのか

渋野 次のホールから。悲しくはなりましたけど、切り替えてはいました。その後のパットもオーバーして、オーバーして、オーバーして…ってなると、ちょっと弱気になっちゃうかなと思ったんですけど。しっかり打てていたので大丈夫だなと思いました。

-12番パー4で1オンを狙い、ドライバーを持った時の心境は

渋野 ティーグラウンドがあそこになった時点で『ドライバー打ちます』って(キャディーに)言いました。(首位との差は)関係なく。多分トップであろうと絶対持っていたと思います。そこでドライバーを持たなかったら、悔いが残ると思ったので。(ティーグラウンドが前日までと)位置がずれていたじゃないですか。昨日はアレでしたけど、今日どうか分からなかった。ティーグラウンドに行って前だったので。迷いなく。全く迷いなく。(コーチには)左を狙うと言ったけど、全然、(池がある方向の)右に出しました。ちょっと、アドレナリンは出ていたので。全体的にショットが飛んでいたので、多分振ったら届くだろうなと思った。ピン方向狙ったら。自分が思っていた以上に右に出ましたけど、真ん中らへんを狙おうと思っていました。

-4日間、後半だけで18アンダーまで伸ばした

渋野 本当ですか? 何なんですかね。後半、私もよく分からない。いつも後半は崩れる感じとか耐える感じだったので、今までは。

-お父様やコーチとは、どんなゴルフの話をしましたか

渋野 とりあえずホテル帰ったら、動画でケラケラ笑って。ゴルフの話は、何をしたかな。記憶ないな。朝も15位以内に入れればいいや、って言っていたと思います。それくらいです。

-パターで手が震えた瞬間はあったか

渋野 1番緊張したのは、4パットしたところ。返しの下りの、あの距離は緊張しました。ちょっと震えていたかもしれないです。自分の思っている方向に打ち出せなかった。

-優勝を意識したのはどの時点か

渋野 10番バーディー取ってからです。ボードは見ていました。10番を終えた時点で、私が14(アンダー)になったのか。トップが15でしたよね。まだ1打差だったので「いけるわ」「まだ狙えるわ」と思って。3日間とも後半に伸ばせていたので、得意な感じだという思いはあったので、いこうと思いました。

-プレーオフ(PO)でなく18番で決めようと思っていたのか

渋野 POはしたくないなと思っていて。バーディー取るか、ボギー打つか、3パットするか、シャンク打つか…。ハハハ(笑い)。全然もうピンは狙っていました。(POは)負ける気しかしないんで。1回アネッサの時は勝ちましたけど、あの時は、正直勝てる自信があった。ずっと追い上げてのいい状態だったので。今回は追い越され、追い上げみたいな感じでしたけど、あまり勝てる気はしなかった。だったらここで決めるか、みたいな感じでした。

-18番の第2打を打つ際に駄菓子を食べていたが

渋野 お腹がすいていたのもあるし。あとちょっと残っているのを(コーチでキャディーの)青木さんが食べてくれないので、私が食べるわって言って。POはしたくないから、ロングパットになったら、「わざと3パットします」みたいな感じで話していたら「この野郎!」みたいな感じでした。