42歳近藤智弘7年ぶりV、腰痛回復ショット手応え

スコアボードを背に優勝カップを掲げる近藤(撮影・浅水友輝)

<男子ゴルフ:イーグルカップ札幌オープンチャリティートーナメント>◇最終日◇18日◇苫小牧・桂GC(7119ヤード、パー72)◇賞金総額4000万円(優勝1200万円)

プロ20年目の近藤智弘(42=ネスレ日本)が大会最多3度目の優勝を飾った。7アンダーの首位タイで迎えた最終日も、5バーディー、1ボギーの68で回り通算11アンダー133で、7年ぶりに王者に返り咲いた。

この2年間は腰痛に苦しみ、17年には賞金シード喪失も経験。昨年から登録名を「共弘」から本名の「智弘」に戻した。ツアー通算6勝を誇るベテランが、秋のツアーに向けて弾みをつけた。

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42歳のベテラン近藤が北の大地で確かな手応えをつかんだ。7年ぶりに手にした大会最多3度目の優勝に「優勝できたことはうれしい。スコアだけ見れば、2日間良いゴルフができた。秋のツアーに向けても良いきっかけ。自信になった」。2位に3打差をつけて最終18番パー4。最後のパーパットを外し「かっこ悪い上がり」とボギー締めには苦笑いも、拍手を受けてほおをゆるませた。

9番までの前半はパットが入らずバーディーは7番パー5のみ。それでも「ショットはずっと良かった。後半はうまく集中できた」。パー4の12、13番でバーディーを奪うと、14番パー5ではティーショットを左のバンカーに打ち込むも、残り135メートルの3打目をピンそば2メートルにつけて、3連続バーディーで独走態勢に入った。

アマ時代に数々のタイトルを獲得し、00年のプロ転向後もメジャーの日本プロを含むツアー通算6勝とキャリアを重ねてきた。2年前、40歳前後にして腰痛に苦しみ、思うようなプレーができなくなった。17年末にはシード落ち。トレーナーといろいろな練習メニューをこなした。クラブの重さも軽くした。それでも「しっくりこず、ストレスもあった」。不惑の年を迎えたベテランは苦しんだ。

昨年には原点回帰するため登録名を本名に戻した。試行錯誤を重ねた今季は腰痛も回復し、クラブも従来の重さに戻し、ショットも安定してきた。「良い感覚が戻ってきて、ストレスが減ってきた」。次戦は道内開催のセガサミーカップ(22日開幕、千歳・ザ・ノースカントリーGC)。札幌オープン優勝で取り戻した自信を胸に、秋のシーズンに向かう。【浅水友輝】