石川遼9打差12位浮上「何が起こるか分からない」

18番、ラインを読む石川遼(撮影・丹羽敏通)

<男子ゴルフツアー:フジサンケイ・クラシック>◇第3日◇7日◇山梨・富士桜CC(7566ヤード、パー71)◇賞金1億1000万円(優勝2200万円)

19位から出た石川遼(27=CASIO)が4バーディー、2ボギーの69で回り通算4アンダー、209で首位と9打差の12位に浮上した。

最終18番、5メートルのパーパットを沈めると石川は右手を力強く握った。首位と9打差とはいえ、最終日につなげる1打に「数字は離れているが、順位的には下ではない。良い1打を打っていくことで、良いスコアにつながる。何が起こるか分からないので、諦めず頑張りたい」と目に力を宿した。

5番グリーン上でそれまでの左手を下にして握るクロスハンドから順手に替えた。3番で1メートルのパーパットを沈めた時に「良い時と違う」と感じ、変化を求めた。5番こそボギーをたたいたものの、7番で5メートルのバーディーパットを沈めると、後半に入っても3つのバーディーを決めた。「7番のパットは久しぶり読み通りに転がった。クロスハンドも続けると癖や偏りが生まれる。そこのバランスかな」と、まさに、あの手この手で成長につなげる。

当初は出場予定だった19日開幕の「シンハン・ドンヘ・オープン」(韓国)の欠場を決めた。後半戦、20年東京オリンピックがある来年を見据えて、自身のマネジメントにも気を使う。「12月までベストの状態で終わらせたい。来年に向けてもやっている」。目標へ進化し続けるため、最終日も1打にこだわり、1つでも上を追い求める。【松末守司】