石川遼73位から一気2位!課題向き合い今季ベスト

18番、最終ロングホールでイーグルパットを沈めガッツポーズをみせる石川遼(撮影・清水貴仁)

<男子ゴルフ:パナソニックオープン>◇27日◇第2日◇兵庫・東広野GC(7058ヤード、パー71)◇賞金総額1億5000万円(優勝3000万円)

73位から出た石川遼(28=CASIO)が、今季自己ベストの62で回り一気に優勝争いに加わった。

前日の第1日は1オーバーと出遅れて予選通過も微妙だったが、この日は1イーグル、8バーディー、1ボギー。コース記録タイの62で通算8アンダーとし、首位ガンジー(インド)と1打差2位につけた。

最終18番パー5(550ヤード)では、残り226ヤードの第2打を4番アイアンで果敢に2オン。ピンそば1メートルにつけて、イーグルを奪った。

前夜はモヤモヤを抱えたまま、宿舎ホテルに戻ったという。

「結局、それ(モヤモヤ)があるということは、気をつけないといけない。(たとえ)結果が5オーバーだろうが、6オーバーだろうが、それは仕方がない。それよりも自分を見失ってしまうと、後に引きずってしまう。(その日の)反省もしないで、同じメンタルで次の日に臨めば、予選通るかすら分からなくなるし、来週にまで響いてしまう」

1ホールごとに反省点を頭でまとめ、帰りの車中でスマートフォンに入力。ホテルの部屋で、それをノートに書き込んだという。

「昨年から深く自分と向き合おうと思って、ノートを書き始めました。人間の記憶はあいまいなので、書くことで頭を整理する。自分はどこを目指しているのか? それは世界。だからこそ、そのために(ノートに)書くんです」

ただ落ち込むだけではない。冷静に課題を分析し、弱点を修正した結果が、この日の好スコアにつながった。

昨年は結果につながらず、どん底にいた。それが、今季はここまでメジャーを含む2勝を挙げて賞金ランクトップにいる。73位から大逆転での今季3勝目へ。石川が強さを取り戻した。