青木瀬令奈「全力を尽くすだけ」開幕への思い語る

青木瀬令奈

ゴルフの国内女子ツアーが、アース・モンダミンカップ(6月25~28日、千葉・カメリアヒルズCC)で開幕することを受け、今季から選手会長に当たるプレーヤーズ委員長に就任した青木瀬令奈(27=マツシマホールディングス)が6日、取材に応じた。

約3カ月半遅れの開幕となる間、選手と日本女子プロゴルフ協会の懸け橋として尽力。それだけに、全選手を代表するように感謝の思いなどを代弁した。現在の練習内容、今年と来年が統合される新シーズンへの思い、ファンへのメッセージなどを寄せた。

-アース・モンダミンカップの開催が決まりました

青木 開催していただける判断をしてくださったことに、大会主催者さまをはじめ、関係者の皆さまにとても感謝しております。もちろん、コロナに対しての不安はありますし、海外選手のことを考えると同じ選手として複雑な思いもあります。無観客での開催だったり、今までとは大きく違う形での開催になることにも「どうなるのかな」という戸惑いと、さまざまな対策をしての開催にはなりますが「本当に大丈夫かな」という懸念も消えません。そんな中ですが、万全の対策をしてくださった上で、大会を開催するという決断に至ったのであれば、私たち選手はベストパフォーマンスで大会を盛り上げられるように全力を尽くすだけだなと感じております。

-なかなか今季初戦が決まらない間、どんな気持ちが強かったですか

青木 まずは、世界的にこれ以上感染者が出ないことを日々祈っておりましたし、大変な中、最前線で戦ってくださっている医療従事者の方へ何かできることはないか模索したり、それと同時に私自身が感染者になってお世話になることのないように、と感染対策を第一に家族と過ごしておりました。その中で、ゴルフファンの皆さまのためにもSNSを通じて楽しい時間を共有したり、プレーヤーズ委員長として選手と(日本女子プロゴルフ)協会の意思疎通を私なりにではありますが、させていただいたりしておりました。

-昨季終了後は、どのように過ごしていましたか

青木 1月は例年通り海外で合宿をして、2月は国内で調整をして開幕に備えておりましたが、2月28日に開幕戦中止が発表されてからの3カ月間は、地元の群馬県で平日は午前7時台からスルーで1・5ラウンドして、練習場で練習して。(練習後、実家に)帰ってからは家の周りをランニングしたり、土、日は家からほとんど出ずに家の掃除をしたりして過ごしておりました。

-開幕戦が延期となる中で新たに始めたことは

青木 趣味ですが、車の中で歌のレコーディングをしていて、携帯(スマートフォン)のアプリ内でコラボしたりするのですが、夕飯終わりから寝るまでの3、4時間を車の中で熱唱して過ごしております。ゴルフと同じで、自分の声や歌い方を、上手な人と聞き比べたりしていると日々課題や改善点が見つかり、上達も見えてきたりして、とても充実した時間を過ごしています。最近はいろいろな方にコラボしていただけるようになってきました。

-今年と来年が統合される新シーズンで気を付けている点、目標は何ですか

青木 オフを挟んでの1シーズンになりますし、いつものように毎週試合があるわけではないので、試合に対してうまく流れを合わせていけたらと思っております。目標は2勝目を挙げることです。

-ゴルフファンに向けたメッセージをお願いします

青木 この数カ月間、たくさんのゴルフファンの皆さまが開幕を心待ちにしてくださっておりました。「ゴルフは屋外だからできるんじゃない?」といった意見がとても多かった印象があります。もちろん、ゴルフ場で試合をするだけなら感染リスクは低いのかなと思います。ただ、そんな中でも、なかなか開催に至らなかったのは、縮小開催でも500人規模の数が地方から集まり、宿泊や飲食をし、また地方に帰っていくといった行動の中で、私たちが感染源となり地方へ持ち帰ってしまったり、もしその週は感染者が出なかったとしても、翌週感染者が出てしまったら、せっかく開催に踏み切っていただいた前週のトーナメントや地域にご迷惑をおかけしてしまう恐れがあったりと、懸念材料が多く、ファンの皆さまには大変長らくお待たせしてしまっている状態です。

そんな中でも「開催できなかった分、開催したら今まで以上に応援するよ!」「インスタライブでもっと身近に感じたので、開催したら絶対応援行きます!」などのとても温かい応援もたくさんいただき、心から感謝しております。皆さまにお会いできる日はまだまだ先かもしれませんが、どうか安心して観戦していただける日まで温かく応援していただけるとうれしいです。お会いできる日を心より楽しみにしております。