申ジエ「安心できて“家族”のよう」大得意コースでツアー通算25勝目

プレーオフを制して優勝した申ジエは電光掲示板を背に優勝杯と記念撮影する(撮影・浅見桂子)

<国内女子ゴルフツアー:ニチレイ・レディース>◇最終日◇20日◇千葉・袖ケ浦CC新袖C(6550ヤード、パー72)◇賞金総額1億円(優勝1800万円)◇無観客開催

元世界ランク1位・申ジエ(33=韓国)が大得意コースで、ツアー通算25勝目を挙げた。

この日のベストスコア66をマークし、通算10アンダー。ツアー通算25勝の全美貞とのプレーオフは、4連続バーディー奪取で勝負を決める離れ業だった。

「私もミジョンさんも永久シード(ツアー30勝)を目標に頑張っている。2人とも強い思いがあって、いい勝負ができて、私が少しだけ運が良かった」。

プレーオフは18番パー5(488ヤード)で行われた。バーディー合戦で迎えた4ホール目、全が第1打をミスし「2オンできたらチャンスがある」と、残り202ヤードを5番ウッドでピン奥11メートルへ。2パットのバーディーで決着させた。

開催コースの袖ケ浦CC新袖Cは14年大会から3連覇を達成しており、今回で4勝目だ。「多分ツアーで1番小さいグリーン、コースも狭いけど私のアイアンショットに合う。安心できて“家族”のよう」という相性の良さを発揮した。

今季はコロナ禍で20年と21年を合併する変則シーズンとなった。例年なら“3勤1休ペース”で休みの週に帰国し、家族と過ごしているが、今季はコロナ禍で戻れない。昨年は2勝していたが、21年は過ごし方の違いからか「ショット、パットは悪くないのに、ゲームをうまく作れない状態」が続いたという。

永久シードを目標としたが、日本ツアー参戦時から掲げるテーマは「賞金女王」だ。獲得賞金約8005万円で賞金ランク7位に浮上。1位小祝は約1億4458万円。約6453万円も差があるが「ネバーギブアップですね」。シーズンは賞金総額3億円、優勝5400万円という次戦の超ビッグマッチ、アース・モンダミンカップを含めて22戦も残る。米ツアー、韓国ツアーも含んで節目の“世界通算60勝”となった実力者が、いよいよ本調子になってきた。