【オーガスタ(米ジョージア州)5日=高田文太】男子ゴルフのメジャー、マスターズの歴代王者が一堂に会する伝統の「チャンピオンズディナー」で、昨年優勝の松山英樹(30=LEXUS)がホスト役を務めた。和食や日本の食材をふんだんに使ったメニューを考案し、日本人男子初のメジャー王者の存在感を示した。ディフェンディングチャンピオン最大ともいえる任務は、米メディアからも称賛されるなど好評。あとは7日開幕の本場に全精力を注ぐ。
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食通の歴代王者をうならせるラインアップだった。チャンピオンズディナーを控えた公式会見で松山は「どういう雰囲気なのか。英語が話せないので困りますけど、楽しみ」と語っていた。その後、マスターズ公式ツイッターでメニューが発表されると米メディアから絶賛が相次いだ。USAトゥデーは「アメージング(素晴らしい)メニュー」、「史上最高のマスターズディナー」と見出しを打って伝えたメディアもあり、話題となった。
気になるメニューは「日本」にこだわった内容だ。前菜はすしと刺し身の盛り合わせ、焼き鳥。メインは2種類で「タラの西京焼き だし汁を添えて」と「A5ランクの和牛リブアイ マッシュルームと野菜添え 山椒とおろしポン酢」だった。さらに日本産「あまおう」を使ったストロベリーショートケーキ。
1952年から始まった、マスターズ伝統のチャンピオンズディナーは、前年優勝者が母国や郷土の名物料理を考案することが多い。松山もその伝統を守りつつ、日本人、さらにはアジア人初の王者として、新風も吹き込んだ形となった。
関係者によるとディナーは現地時間午後7時に「カクテルタイム」という約30分間の歓談の後、記念撮影してから始まった。会場はクラブハウスの2階。書籍も多く並ぶことから「ライブラリー」と呼ばれるが、実際には食事に用いられることが多い場所だった。
出席者はチェアマンと歴代王者のみ30人余り。全員が栄光のグリーンジャケットを着用して行われる。かねて松山は「想像もつかない世界」と話していたが、公式ツイッターに投稿された記念写真では満面の笑みを見せていた。歴代王者もそろって笑顔。伝統行事を経て真の仲間入りを果たした。
前年優勝者として最大ともいえる任務を終え、残すは本番のみ。約1カ月前からの、首から左肩甲骨にかけての痛みは「そんなに暗い感じでは思っていない」と復調気配。予選ラウンドの2日間は、慣例で前年王者と回る全米アマチュア王者のジェームス・ピオット、さらに何度も優勝を阻まれた“宿敵”ジャスティン・トーマス(ともに米国)と同組。連覇への挑戦が始まる。