プロ1年目22歳の河本力が逆転でツアー初優勝、通算-16 姉結と史上4組目「きょうだいV」

1番、ティーショットを放ち、笑顔でセカンドショットへ向かう河本(撮影・屋方直哉)

<国内男子ゴルフツアー:Sansan・KBCオーガスタ>◇最終日◇28日◇岡・芥屋GC(7191ヤード、パー72)◇賞金総額1億円(優勝2000万円)◇有観客開催

プロ1年目の22歳、河本力(りき、フリー)が逆転でツアー初優勝を果たした。1打差の2位から出て、5バーディー、3ボギーの70で回り、通算16アンダー、272。プロ初の最終日最終組の重圧をはねのけた。

姉結(23)は国内女子ツアー1勝の女子プロ。国内の男女両ツアーで史上4組目となる「きょうだいV」となった。

李尚熹(韓国)と通算15アンダーで並び迎えた最終18番。李が約6メートルのバーディーパットを外したのに対し、河本は約4メートルのバーディーパットをしっかりと沈めた。目を閉じて、ほっとひと息をつくと、右腕を上げてガッツポーズ。涙もあふれた。

「プロになってから最終日最終組は初めてでした。こんなに苦しい戦いと知らなくて…素直にうれしいです」

出だしの4番、5番こそ連続ボギーをたたき、一時は後退。直後の6番パー5のバーディーで息を吹き返した。得意のロングホールで3オン1パットでスコアを持ち直すと、9番パー5では2オン2パットで確実にバーディー。首位の李尚熹を抜いて通算14アンダーで単独トップに躍り出た。10番パー4でも連続バーディーを奪い、15アンダーとさらに突き放した。その後に李尚熹に追いつかれたが、最終18番でバーデイーを奪い、競り勝った。

320ヤードを超える飛距離が持ち味。しかし力に頼りすぎ、攻め急いで崩れることが多かった。アマチュアとして出場した昨年9月のパナソニック・オープンでは、日体大で1学年下の中島啓太に優勝をさらわれ、20位に終わったこともある。この日はフェアウエーを外しながらも、要所での粘り強さが光った。 前日には「どこでもバーディーを取ろうと思うのではなく、切り替えができるようになった」と成長を実感していた。

国内女子の姉結が19年アクサ・レディース初優勝時には「次は自分が優勝したい」と誓っていた。その姉が29日に24歳の誕生日を迎えるとあって「よい誕生日プレゼントになりました」と笑顔をみせた。

プロ1年目、ツアー出場7試合目で念願の初優勝。22歳5カ月での勝利は、大会最年少記録。さらに、姉結と史上4組目の男女きょうだいツアー制覇となった。河本は「将来は米ツアーのメジャーで優勝したい。応援よろしくお願いします。」と力強く語った。

 

◆きょうだい優勝メモ 4組が達成。

<1>中嶋常幸と妹中島恵利華(現在の登録名はエリカ)の兄妹。86年に常幸が8勝、恵利華2勝。

<2>宮里聖志、次兄優作、妹藍の3兄妹。藍が03年ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープン、聖志が04年沖縄オープンゴルフ、優作が13年日本シリーズJT杯で初V。

<3>香妻琴乃、陣一朗の姉弟。琴乃が18年マンシングウェア東海クラシック、陣一朗が4月の東建ホームメイト・カップ初V。

<4>河本結、力の姉弟。結が19年アクサ・レディース、力が今大会初V。

 

◆河本力(かわもと・りき)2000年(平12)3月3日、愛媛県生まれ。7歳から姉結の影響でゴルフを始める。愛媛・松山聖陵高2年で17年全国高校選手権春季大会優勝。日体大3年時に20年日本オープンで5位。21年パナソニックオープンで3日目に63をマークしながら最終日に崩れて20位。21年下部ツアー、TIチャレンジin東条の森で4人目のアマチュア優勝。183センチ、86キロ。