元女王の稲見萌寧「ゴルフをやりたくない」苦しんだ昨季を告白 今は「料理にハマってます」

10番、笑顔を見せる稲見(撮影・前岡正明)

国内女子ゴルフツアーの今季開幕戦、ダイキン・オーキッド・レディース(6日開幕)を2日後に控えた4日、会場の沖縄・琉球GCで、ツアー通算13勝の稲見萌寧(25=フリー)が調整を行った。

練習ラウンド後、報道陣に対応。主戦場を昨季は米ツアーに置いていたが、今季は2年ぶりに国内ツアーに戻した。現在の仕上がりは「全然。10%ぐらい」と苦笑い。自身への期待も「全くできないんですけど、その中でも、うまく自信をつけていかないといけない。気持ちは頑張っていかないと」と、謙虚に予選通過を今大会の目標に掲げた。

米ツアーでの昨季は1月の8位が最高で、プロとして初めて年間を通じて未勝利に終わった。持病の腰痛が悪化したこともあり、シーズン終盤は予選落ちが続いた。「正直、課題とかの感じじゃなかった。あれだけスイングを変えたり、何なりしちゃったら、日本でも全然無理ですし、どこにいても厳しい状態ではあった。『ゴルフをやりたくない』ぐらいまでいっていた」と、苦しんだ1年間を冷静に振り返った。

コロナ禍で試合数が減少してシーズンが統合された、20-21年は賞金女王に輝いた。21年の東京オリンピック(五輪)では、ゴルフで日本人初の表彰台となる銀メダルにも輝いた。だが翌22年が国内ツアーで年間3位に終わると、23年は同16位と下降。23年に挙げた唯一の勝利が、日本で開催された米ツアーのTOTOジャパン・クラシックだった。優勝者の権利で、昨季は米ツアーに主戦場を移していた。

「正直、腰をやっちゃってから、体が変わっちゃっている。変わっているのに、それ(20-21年の自分)を求めているから、おかしかった。もう求めずに、イチから作り直そうと、今年は体をやって、そこにさらにスイングを。だいぶ反り腰は減ってきて、腰の痛みとかも、スイング中はなくなってきた」。自信を客観的に見つめ直し、今季は完全復活への第1歩を踏み出したい考えだ。

苦労した米国生活の中でも「パターは、芝の対策とか、すごいやってきた。正直、パターは海外でめちゃくちゃ良くなった」と、転んでも、ただでは起きないのは、一時代を築いた元女王の意地だ。米国中を転々とする間に、料理をするようになったといい「ハマってます(笑い)。海外にいる時は(同行したスタッフらに)チャーハンは喜んでもらった。けっこう自分のご飯、おいしいです(爆笑)。タコライスも作るし、油淋鶏(ユーリンチー)も作る」と明かした。ゴルフ漬けの日々からリラックスできて、体づくりにも直結する、一石二鳥の新たな趣味もできて、女王に輝いた4年前とは一味違った“ニュー稲見萌寧”を披露することになりそうだ。