山下美夢有、家族が勝因 コーチの父、マネジャーのような母、ライバルの弟、メンタル支える妹

山下美夢有(2024年11月20日)

<米女子ゴルフツアー:AIG全英女子オープン>◇最終日◇3日◇英ウェールズ・ロイヤルポースコールGC(6748ヤード、パー72)◇賞金総額975万ドル(約14億1000万円)優勝146万2500ドル(約2億1200万円)

米挑戦1年目の山下美夢有(みゆう、24=花王)が、待望のツアー初勝利をメジャー大会で飾った。3バーディー、1ボギーの70で回り、通算11アンダー、277。第2ラウンドから首位を守り続けて逃げ切った。

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理想的な構成の家族が、山下の最大の勝因だ。コーチの父勝臣(まさおみ)さんはゴルフ歴が同じ。父がゴルフを始めた日に、練習場に山下を連れて行き、一緒に始めた。常にプレーを見続けたからこそ、わずかなスイングの狂いも敏感。すぐに修正し、年間を通じて安定した成績に導いた。

母有貴さんは、食事をはじめ、洗濯などの身の回りの世話をこなす、トレーナー兼マネジャーのような役回りだ。国内ツアー通算13勝している山下は、決まって優勝翌週の第1ラウンド開始前、報道陣控室を訪れ「先週はありがとうございました」と、報じてもらったことへのお礼を伝え、菓子折を持参する。これは有貴さんの教え。選手や関係者、誰からも愛される山下を築いた教育係でもある。

1歳違いの弟勝将(まさゆき)は、突き上げてくる後輩であり、刺激を受けるライバルでもある。今春卒業した近大在学中に、国内下部ツアーで優勝。今季プロ転向した。弟が活躍していると「私も負けていられない」と口に出していた。

6歳違い、高校3年の妹蘭さんはメンタルトレーナーといったところ。23年CATレディースでキャディーに初起用したが、当時ゴルフ歴半年の妹に「どこ打ってんねん」などと、厳しく言われた。ズバッと言ってくる貴重な存在。コースを離れれば、少しのことで盛り上がる“精神安定剤”でもある。遠慮不要な家族だけで、心身を完全にサポートしてもらえる状況が最大の強みだ。【高田文太】