<高校ラグビー:東福岡28-5常翔学園>◇5日◇準決勝◇花園

 常翔学園(大阪第2)が、またしても「準決の壁」に阻まれた。これで大工大高時代の01年度以来、準決勝に限っては6連敗となった。前半は敵陣に攻め込むシーンが何度も見られたが、そのたびに東福岡DF陣の鋭い出足に阻まれ、ノックオンやスローフォワードを連発。逆に前半終了間際から押し込まれ、ロスタイムに先制トライを許してしまった。後半もそのままペースを握られ失点を重ね、後半27分にナンバーエイト桶谷のトライで5点を返すのが精いっぱいだった。

 東福岡とは06年度の準決勝で対戦し、10-53と大敗。2度目の対決もリベンジは果たせなかった。野上監督は「(東福岡は)強かったですね。先に(点を)取らなアカンところを、逆に取られてしまった。前半の序盤はかなり押し込めたが、ディフェンスの1歩、2歩が分厚かった」。

 それでも意地のトライを決めた桶谷と今大会チーム最多の6トライをマークしたFB重ら、多くの2年生が来年も残るのは大きな強みとなる。「彼らもたくさん良い経験をしてくれたので、もっともっと強くなってくれると思う」。指揮官の目は、すでに来季を見据えていた。【中上博】