来秋開幕予定の卓球の新リーグ「Tリーグ」に大手企業が名乗りを上げていることが21日、分かった。住宅メーカーの木下工務店などを傘下とする木下グループ、IT大手ではディー・エヌ・エー(DeNA)とGMOインターネットが参戦の意思を示している。

 空前のブームに反応した形だ。昨年はリオ五輪の男子シングルスで水谷隼が銅メダル、男女団体でそれぞれ銀、銅メダルを獲得。5日に閉幕した世界選手権でも17歳の平野美宇が銅メダルを獲得し、13歳張本智和が快進撃を続け、大きな話題を呼んだ。急速に人気競技に成長した卓球。3社の動きは、20年東京五輪を前に発足を進めるTリーグへの期待の大きさを表す。

 3社ともスポーツには大きな理解がある。木下グループは長らくフィギュアスケートを支援。今年からは水谷の所属先になるなど卓球にも力を入れている。DeNAはプロ野球はもちろん、陸上部のランニングクラブがある。GMOインターネットも青学大の原監督がアドバイザーを務める陸上部を昨年4月に設立している。

 卓球には40年の伝統を誇る日本リーグがある。男子17、女子15チームの中にはさまざまな意見が混在するが、Tリーグとしては同一リーグになる方向で最終調整を続けている。開幕が来秋に迫る中、選手の振り分けや会場、日程などクリアすべき課題はあるが、日本協会は打倒中国の強化と普及、発展のため、Tリーグの立ち上げを目指している。当初予定では7月にもチーム募集を始め、年末に開幕年の参加チームが正式に決まる。