来年開催のラグビー・ワールドカップ(W杯)会場となる釜石鵜住居復興スタジアムが19日、オープンした。それを記念したメモリアルマッチ(釜石シーウェイブス対ヤマハ発動機)と、日本選手権7連覇をともに達成した新日鉄釜石OB対神戸製鋼OBのレジェンドマッチが行われ、6530人の観衆がスタンドを埋めた。

 レジェンドマッチには新日鉄釜石のPRとして79~85年に活躍、日本代表にも選ばれた石山次郎氏(61)も出場し、序盤から激しいタックルを仕掛けて得点機を演出した。石山氏はNPO法人スクラム釜石の代表理事として、釜石にW杯会場の誘致に尽力した。さらには、自らスタジアム建設の現場にも立って、完成に立ち合った。石山氏は試合後、「このスタジアムが完成したことはうれしい。だけどまだ通過点。W杯の後が大変。どうやってサポートできるか考えていきたい」と先を見据えた。

 メモリアルマッチは釜石シーウェイブスがヤマハ発動機に24-29で敗戦。主将の小野航大(26)は「自分たちは復興の象徴としてトップリーグを目指す。W杯へ向け、岩手県民の方々に活躍するところを見せることでラグビーへの関心を広げたい」と意欲を示した。