世界12位の錦織圭(28=日清食品)が、トップ10復帰、そしてツアー最終戦ATPツアー・ファイナル(11月、ロンドン)に出場できる年間成績上位8人入りに向け、佳境に入った。同45位で前年覇者のゴヨフチク(ドイツ)に7-6、6-3のストレート勝ち。4強に入った全米以降初の試合を勝利で飾った。

錦織は世界ランクで12位、最終戦を争うレースで10位につけている。例年なら全米後のこの時期、大会には出ない。国別対抗戦デビス杯があれば出場し、地元の楽天ジャパン・オープンに備えてきた。しかし、今年は右手首の故障から復帰したイレギュラーな年。復帰直後は最終戦など考えてもいなかった。しかし、今は「出られたらいいな」まで戻ってきた。

そこで選んだのがマゼル・オープン。優勝で250点にとどまるが、間違いなく狙っている。最後の優勝が16年2月のメンフィス・オープンで、その後決勝7連敗中。だから「自信をつけるのに重要な大会」となる。

この日のゴヨフチクはノーシードながら前年覇者という難しい相手だった。直線的な速球に手を焼き「ディフェンスに回ることが多く、難しい試合だった」。それでも、ストレートで勝利につなげた。「とにかく1大会ずつやっていくだけ」。その先に、トップ10と最終戦が見えてくる。

◆ATPツアー・ファイナル 11月11日から18日までロンドンで行われる。成績上位18大会の合計点で争い8人が出場。まず最終順位上位7人が出場権を得る。残り1枠は、8位から20位までにいる4大大会優勝者に割り当てられる。

◆WOWOW放送予定 WOWOWメンバーズオンデマンド限定で配信中。23日まで。