女子シングルスSU5(立位・上肢障害)世界ランキング1位の鈴木亜弥子(31=七十七銀行)が、1次リーグ初戦でフランス人選手に圧勝した。

2ゲームとも21-3のストレート勝ち。今大会、鈴木のSU5クラスはSL4クラス(立位・下肢障害)と統合して行われており、相手はSL4の世界11位にランクされる選手だった。

障害の違い、フットワークの差が結果に表れた。それでも鈴木は「2ゲーム目の方がショットをコントロールできました」。ワンサイドの展開の中でも、しっかりトレーニングの成果を確認していた。

現在取り組んでいるのは、スマッシュのスピードアップ。ラケットを握る左腕をできるだけリラックスさせ、インパクトの瞬間にだけ力をこめる。1発でポイントを奪えるウイニングショットを身につけるため、体幹の強化も図っている。

09年の世界選手権、10年のアジアパラを制した後に1度引退し、20年東京を目指して16年に現役復帰した。以降、出場した国際大会で優勝を逃したのは同年のアジア選手権の2位だけ。昨年6月に世界1位にカムバックし、この大会の初代女王になり、秋には世界選手権も制している。

2年後のターゲットはもちろん金メダル。「限られた時間でトレーニングをしっかりやっていきます」。今大会連覇を果たし、10月のジャカルタ・アジアパラ大会でも頂点を狙う。