柔道女子78キロ超級で今夏のアジア大会を制し、来春に環太平洋大に進学する素根輝(18=福岡・南筑高)が12日、大学入学後も兄の勝さんと二人三脚で歩む方針を明かした。

世界ランキング上位者で争うマスターズ大会(15~16日、中国・広州)に出場するため羽田空港を出発。搭乗前に取材に応じた素根は、来春からの生活について「(練習相手の)お兄ちゃんにも(大学がある)岡山まで来てもらって、これまでと同じく毎日練習を手伝ってもらう。今の生活をそのまま岡山に持っていく感じで、20年までは家族全員にサポートしてもらう」と話した。

現在、地元の福岡県久留米市には練習相手が少なく、柔道整復師の資格を持つ勝さんが付き人として支えている。162センチの素根と体格も似ていて、連日、高校の部活や自主練習に付き合って組み合う。岡山では勝さんと別々で住むが、これまで通り一緒に稽古に励むという。西日本屈指の強豪と知られる環太平洋大では、92年バルセロナ五輪男子71キロ級金メダルで総監督を務める古賀稔彦氏から指導を受ける。

11月のグランドスラム(GS)大阪大会決勝では、12年ロンドン五輪女王のオルティス(キューバ)に敗れた。マスターズ大会は初出場だが「とにかく攻める。攻めて勝つことを意識する」と、課題の海外勢対策に強い決意を示した。