世界4位の大坂なおみ(21=日清食品)が、日本女子としては00年杉山愛以来19年ぶりの全豪ベスト8に進出だ。2勝2敗と五分の対戦成績だった同12位のアナスタシヤ・セバストワ(ラトビア)に4-6、6-3、6-4で逆転勝ちした。3回戦に続いての逆転勝ちで、ツアー本戦で2戦連続逆転勝ちは自身初めての粘り。「あきらめなかった。昨年よりも、自分を信じられるようになった。本当にうれしい」と、勝利の瞬間、珍しく両手を突き上げた。準々決勝では、同7位のスビトリナ(ウクライナ)と対戦する。対戦成績は大坂から2勝3敗だ。

気持ちがはやり、早く決めたい病は簡単には治らない。3回戦で見せた粘りは、また第1セットで振り出しに戻った。打ちに打って、決定打か凡ミスか。入らないと、お決まりの通りラケットが宙を舞った。「あまりにも打ちすぎた。決まらないと、もっと打たないといけないと思った」。

しかし、そこから冷静さを取り戻すのが、今年のニューなおみだ。「少し落ち着いた。限界を超えるんじゃなくて、できる範囲で頑張ろう」。第1セットが終わったコートチェンジで、自分にそう言い聞かせた。

セバストワの緩いスライスに、しっかりと足を動かし打点に入った。打点さえ正確なら、パワーで打ち抜くこともできる。心が落ち着いたことで、決め急ぐことも減った。しっかりと立て直し、2戦連続での逆転勝ちだ。

ツアー予選、ツアー下部大会、女子国別対抗戦フェド杯では、過去5回ある連続逆転勝ちだが、レベルの高いツアー本戦となると、全くない。自身初の2戦連続での逆転勝ちで「次も大変な試合になる。でも、今はすごくいい感じ」と、大きな自信をつけて準々決勝に挑む。

◆WOWOW放送 全豪オープン。1月14~27日。連日生中継。WOWOWメンバーズオンデマンドでも配信。