世界1位の大坂なおみ(21=日清食品)が、891日ぶりに先行逃げ切りに失敗した。優勝した1月の全豪3回戦で逆転勝ちとてこずった同27位の謝淑薇(台湾)に、6-4、6-7、3-6の逆転負け。16年10月の天津オープン準々決勝で敗れてから続けてきた第1セットを奪ったときの連勝が70で止まった。

大坂は、なぜか、スタートから淡々とプレーし、第1セット1-4とダウン。女子のツアーだけに許されているコーチを大坂がコート上に呼んだ。ジェンキンス・コーチは「もっとエネルギーを出していこう。最後までファイトだ」とアドバイス。その言葉が、大坂の心に火を付けた。

第5ゲームまで全く出なかったガッツポーズを繰り出し、気持ちを盛り上げた。集中力が増し、攻守のメリハリがついて逆転に成功。一気に7ゲームを連取。試合をひっくり返した。第2セットも5-4リードで自分のサーブで30-0。勝利は目前だった。しかし、なぜかそこから2本連続でダブルフォールトを犯し、自滅。タイブレークで奪われた。

最終セットも2-0とリード。それでも突き放せない。強打を放っても緩い球で返球してくる相手の前に、気持ちが最後は折れた。2-0から追いつかれ3-2リードから4ゲームを連取され力尽きた。