27日に新潟市内で開幕する全国高校選抜レスリング大会に、静岡から55キロ級の佐々木蓮(沼津城北1年)が出場する。攻めの姿勢を貫き、表彰台を目指す。

昨年10月の県大会で優勝。同11月の東海大会でも4強に進出し、全国切符を手にした。「県チャンピオンとして、最低限の結果は出せた」。だが、内容には不満が残った。本来は積極的な攻撃が持ち味だが、受けに回る場面が目立ったからだ。それでも、相手の攻撃を利用したカウンターでポイントを重ねた。「得意の片足タックルから、他の技へつなげたい」。全国大会では、攻撃面でも競技センスを発揮する決意だ。

杉山慶太監督(52)は「勘が良い。言葉で説明できない部分も多いが、彼は体のこなしなどの感覚が優れている」と評価した。

佐々木の憧れは、同校の2学年先輩で双子の堤太一・孔一兄弟だ。それぞれ今春から法大、青学大に進学。昨夏の全国総体団体戦に出場し、個人戦でも好成績を残した。佐々木は日々の練習相手を務め、実力を伸ばしてきた。「たくさんアドバイスをもらい、技の種類も増えた。成長した姿を見せたい」と意気込む。

1回戦は中崎円太(樟南=鹿児島)と対する。「全国に弱い相手はいない。練習通り戦う」。並み居る強敵相手に真っ向勝負を挑む。【古地真隆】

◆佐々木蓮(ささき・れん)2003年(平15)1月22日、伊豆市生まれ。修善寺南小5年から、沼津レスリングクラブで競技を始める。修善寺中を経て沼津城北高に進学。家族は両親と兄。164センチ、57キロ。血液型A。