第50回全国ミニバスケットボール大会(28日から群馬・高崎アリーナ)に出場する宮城県女子代表の立町サーベルモンキーが、14年ぶり3度目の全国舞台での大暴れを誓った。昨年12月の県大会決勝では八木山に73-46で大勝し優勝。全国大会は昨年から優勝チームを決めない規定に変更されたが、日本一に値する強さを披露するつもりだ。

1試合平均60得点の立町を引っ張るのはフォワード阿部心愛主将(八幡小6年)だ。母方の祖父五十嵐清次さんは日本代表として67年の世界選手権に出場した名選手。生まれた時には亡くなっていたが、家族から話を聞き励みにしてきた。双子の妹センター友愛(八幡小6年)と息の合ったコンビで快進撃を支える。司令塔のポイントガード大内寧々(立町小6年)は冷静沈着な精神的柱。スタメン唯一の5年生、佐藤叶望(国見小)は140センチと小柄ながら抜群の運動神経でスッポンマークを武器とする。あまりのしつこさに、相手選手が泣きだしたこともあるほどだ。

少子化の波で一時は部員3人に減った。大内隆行コーチ(40)は「目標が日本一からチーム存続になったが、子たちが仲間を誘って続けて来られた」と復活に感慨深げ。「やらされるのではなく、自分たちで判断させる」指導方針のもと、今季は県内無敗を誇った。男子強豪との試合でも引き分けるなど過去最強の手応えを感じている。昨年11月には聖和学園と合同練習を行い、U-18日本代表今野紀花(18)らのプレーを間近で見て刺激を受けた。チーム名のサーベルモンキーは発足した77年のメンバーたちが「剣のように鋭く、猿のようにすばしっこく」から付けた。全国でも自慢の高速バスケで旋風を巻き起こす。【野上伸悟】