世界1位で、今季自身初のクレー大会出場となる大坂なおみ(21=日清食品)が、リベンジで初戦突破だ。

3月のマイアミオープン3回戦で敗れた同24位の謝淑薇(台湾)に6-4、6-3で勝ち、今季クレー初勝利で雪辱に成功。今大会終了後、29日に発表される最新世界ランキングで1位確保が決まった。

大坂のプレーが明らかに変わっていた。これまで、ほとんど使ったことがない縦回転の球を多用。山なりの弾道で、ネット上の高いところを通し、相手コートに落ちる弾道で、自分のミスを減らした。

これまでは、弾道が直線的で、球の速度はあるが、安定に欠けていた。それを、球足が遅いクレー対策なのか、しっかりと安定させた新しいスタイルに変化させた。それに持ち味のパワーが加わり、1度もサービスゲームを落とさないプレーだった。

加えて、最後まで冷静だった。いつものように、ミスをしても叫ぶことがなく、ラケットをたたきつけることもなかった。「これまでは自分にプレッシャーをかけていた。今は楽しむことができている」。気持ちもプレーも安定し、大坂がクレー初戦で上々の滑り出した。