日本ボクシング連盟は23日、東京オリンピック(五輪)での競技実施が決まったことを受け、都内で会見を行った。スイスで22日(日本時間23日)に行われていた国際オリンピック委員会(IOC)理事会で、存続の方針を発表していた。

菊池浩吉副会長が「ぬか喜びできない。一番の課題はここではないか」と懸念を生じたのが審判の問題だ。IOCは16年リオデジャネイロ五輪での不正審判疑惑など、組織のガバナンス欠如を問題視した国際協会(AIBA)に最終的に資格停止処分を下した。東京五輪で運営を担うのは、IOC委員で国際体操連盟(FIG)会長の渡辺守成氏が座長を務める特別作業部会になる。

この決定の影響を最も受けるのが審判問題になる。AIBAから審判を派遣できないとなると、誰が試合を裁くのか。アマとプロではルールが違うため、IOCが示唆したプロ団体からの派遣では充足できない。実質的にはAIBAの審判資格を持つ人員で構成するしか道はないように思われるが、先行きは不透明だ。同副会長は「日本の審判のレベルは高いので、活用していただきたい。渡辺様とも話し合いをしていきたい」と望んだ。