柔道の世界選手権が25日、東京・日本武道館で開幕する。男子66キロ級代表の丸山城志郎(26=ミキハウス)は、「平常心」で初の大舞台に臨む。

24日、東京・北区の味の素ナショナルトレーニングセンターで最終調整を行い、左組みから繰り出す得意の内股などを入念に確認。緊張した表情も見られず、淡々と技の反復練習を行った。丸山は「順調にきている。平常心だし、あとは本番で自分なりに積み上げてきたことを発揮するだけ。負けたら終わりという立場なので、『丸山強い』と世界で言われるような柔道をしたい」と26日の本番に向けて気合を入れた。

順当に進むと、準決勝で3連覇を狙う阿部一二三(22=日体大)と対戦する。4月の全日本選抜体重別選手権では13分超の“死闘”の末、勝利をつかんだ。「阿部選手も他の選手も一緒。勝ちにいくという気持ちは変わらないし、僕らしい美しい柔道を貫いて優勝したい」。

一方、6月に左足首付近の靱帯(じんたい)を損傷した阿部も順調な仕上がりをアピール。左足については「違和感はない」と強調し、「3連覇を意識しすぎず、自分の柔道だけを心掛けて圧倒的に勝つ。目標はオール一本で、あとは自分を信じてやるだけ」と言葉に力を込めた。