新潟アルビレックスBBは宇都宮ブレックスに63-80で敗れ、今季10敗目(5勝)を喫した。昨季より11試合早く黒星が2ケタに乗った。前半を終えて29-34と5点差で食らい付いたが、後半に引き離された。その中で今季初スタメンのPG森井健太(24)が今季自己最長の34分59秒の出場と奮闘した。新潟は17日、宇都宮とアオーレ長岡で2戦目を戦う。

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森井の1本に3000人超えの観衆が沸いた。第4クオーター(Q)の残り3分40秒、左45度からこの日自身2本目の3点シュートを決める。「前半は同じ位置から打ち切れなかった。第4Qは練習の成果が出た」。これで61-70。逆転への期待が歓声に含まれた。だが、この後は宇都宮に3点シュート2本を含む10点を追加される。森井の3点シュート後、新潟は2得点だけだった。

「PGとしてチームを勝ちに導かなければ」。今季初スタメンで今季自己最長の約35分間コートに立った。SG今村佳太(23)が前節SR渋谷戦で左足首を負傷。スタメン出場は頭に入れていた。「どこで使われてもしつこい守備と、プッシュする攻撃をやる」。その姿勢は貫いた。アシストはチーム最多の4。「攻守にアグレッシブに引っ張ってくれた」。庄司和広監督(45)は奮闘をたたえたが、そんな若手の踏ん張りも白星にはつながらなかった。

第3Q、開始2分37秒で34-34と追いついたが、そこから8連続失点。要所で流れをつかめない展開が続き、1度もリードできなかった。黒星の数はシーズン15敗(45勝)だった昨季の3分の2に達した。「決めるべきところで決めないと。インサイドでもっと良い状態をつくらないと」。宇都宮との対戦成績もこれで7戦全敗。森井は反省の言葉を並べながら、2戦目での巻き返しを誓った。【斎藤慎一郎】