秋田ノーザンハピネッツ(東地区5位)が名古屋ダイヤモンドドルフィンズ(西地区3位)を72-58で下した。前日の初戦は、持ち前のインテンシティ(強度)の高い守備が影を潜めての敗戦。この日は、創設10年目を記念し初年度の復刻ユニホームが配られるとあってチケットも完売。今季最多のブースターの前で2日続けてぶざまな姿は見せられなかった。

前日の会見で、報道陣から「覇気のなさ」を指摘された。インフルエンザで療養中の前田顕蔵ヘッドコーチ(HC=37)に代わり2試合連続で指揮をとった前田健滋朗アシスタントコーチ(29)は「その言葉で、あらためて秋田には何が大切なのかを再確認させていただいた」。試合前には選手に「ブースターは、シュートがボンボン入るのではなく、一生懸命DFをやってルーズボール飛び込んでという姿を期待してくれている。戦術、戦略の前に、そこをまずやらなきゃいけない」と指示。第2クオーター(Q)にチームB1通算10000得点を決めた野本は「必死すぎてよく覚えていない。これまでの選手が積み上げてきたもので、たまたま自分が決めただけ」。チーム1のお祭り男も、喜ばずにすぐに守備に戻った。

次戦21日の富山戦からは前田顕HCが復帰予定。終盤はイージーミスでターンオーバーを許すなど苦しんだとあって前田ACは「選手は最後バテバテになったが、ブースターの後押しのおかげで頑張れた。ただ、終わり方がよくなかったので、しっかり修正したい」と喜びに浸ることはなかった。【野上伸悟】