サントリーがNTTコムを22-10で振り切り、今季初白星をつかんだ。W杯日本代表FB松島幸太朗は2試合連続ノートライも攻守に存在感。15-0から5点差に迫られた終盤に1人で嫌な流れを変えた。

後半18分、まずは相手の攻撃をタックル一撃で仕留めると、1分後には相手キックを空中捕球。「雨だったのでキャッチ最優先だったけど、プレッシャーがなかったので」と一気の加速でラインを破る。インゴールまでは駆け抜けられなかったが、この中央突破を起点にWTB中鶴がトライ。突き放した。開幕東芝戦は前半に退場者が出て敗れたが、この日は松島やSH流ら代表組が要所を締めた。

試合後はW杯8強の盟友福岡の7人制転向に言及。「(4月の)パナソニック戦で堅樹がいないので助かる」と笑わせつつ、自身のセブンズ挑戦には「進展がない」と説明した。一方、福岡から7人制に「来いよ」と誘われていることも明かし「何を優先するか。今のところは『微妙』かな。チームと調整しているところ」。欧州挑戦を目指している中で慎重に発言した。

つまり今は、次節26日の神戸製鋼戦(ノエスタ)しか見ていない。昨季決勝で5-55の惨敗を喫した宿敵との再戦へ「攻める。アタッキングラグビーを貫きたい」と燃えた。【木下淳】